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2024年度グッドデザイン賞を受賞しました

2024年度グッドデザイン賞を受賞しました

KASHIWAの新しい家具用塗装「シラス塗装」 が「2024年度グッドデザイン賞」を受賞しました。

南九州に堆積し未利用資源となっているシラス(火砕流が固まったセラミック質の砂)を活用するため、高千穂シラス株式会社の左官材“中霧島壁ライト”を 弊社家具用塗料と調合、研磨・上塗り工程を経て実用的物性かつ修理可能な塗膜を実現。家具用表面仕上げ材としての可能性を引き出しました。

 

<デザインのポイント>
1  国内の未利用資源を積極的に活用した新しい家具用塗装
2 天然のセラミック質素材を加熱せずに塗料として調合。家具用塗料として十分な物性強度を確保。
3 自然な風合いの新しいテクスチャーとシラス材の利用促進

 

 

<審査委員の評価>
建築の壁面素材として実績のあるシラスを、家具製造で培った知見や技術を活かし、家具用の塗装材に巧みに応用している点を評価した。この塗装材は、職人的な技術を必要とせず、作業のしやすさと高いメンテナンス性を備えているため、家具に新たな価値を提供している。必要な機能を十分に満たしつつ、素材の特性を活かした色合いと優しい手触りのテクスチャーを生み出す本製品は、天然資源活用の可能性を広げる存在である。

 

<経緯とその成果>
シラスは火砕流となったマグマが瞬間冷却されたもので、堆積した土壌は栄養価に乏しく砂状である。粒子はセラミック質で十分な硬度があるが、家具に直接塗るには粒子の結びつきが弱く実用に至らなかった。そこでつなぎ材として家具用ウレタン塗料と調合しスプレーガンで吹き付け塗装できる状態にした。そのままでは表面のざらつきが強く対スクラッチ性能も不足していたため、研磨工程の後トップコート塗装を加えることでこれを解決した。色味に関しては素材の特性を魅力的に表現する日本の伝統色“灰”と“墨”を設定した。灰は物体が燃え尽きたあとの静寂さと囲炉裏の暖かさをイメージしたグレージュ色、墨は備長炭のわずかにブルーを感じる落ち着いたダークグレー。どちらも高千穂シラス株式会社による天然鉱物由来の顔料で調色していただき、経年による色調の変化も抑えられています。

 

企業目標「日本らしさを体現する企業」であるKASHIWAは、日本素材を家具に活用する方法を模索していました。
貴重な資源を適材適所に用い、真に活用することが私たちの責任です。
SIRASUは木製家具メーカーであるKASHIWAの、未来社会に向けたひとつのアプローチです。

 

製品情報:https://www.kashiwa.gr.jp/series/sirasu/
受賞ギャラリー:https://www.g-mark.org/gallery/winners/21390

シラス塗装を用いたテーブルはKASHIWA直営のショップ&ショールームでご覧いただけます。
※展示商品はショップ・ショールームにより異なります。