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1943年、飛騨の地に生まれた
KASHIWAは、
家具を使う人や、その住空間に合わせて、
匠の技を活かしながら、
1つずつ丁寧に家具づくりに
向き合ってきました。
この匠の技は、
昨日今日生まれたものではありません。
長い飛騨の歴史が、
時間をかけてゆっくりと
育んできたものです。
その飛騨の匠の歴史と、
私たちKASHIWAが
家具づくりに込める想いをご紹介します。
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山と森の国、
飛騨
豊かな森林資源が育んだ
飛騨のモノづくりDNA
険しい山々と、深い渓谷に囲まれた飛騨地方。
森林面積率95.2%を誇る自然豊かなこの場所には、古から北部にブナやナラなどの広葉樹、
南部にヒノキなどの針葉樹が広がっています。
ここには縄文時代から数多くの集落が存在し、この豊富な資源を、縄文人は竪穴式住居の建築などに活かしていました。木と共に暮らす。それは自然と飛騨にモノづくりの文化を育み、
次第に高度な木材加工の技術へと発展していきました。
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写真提供 : 協同組合 飛騨木工連合会「新・飛騨の匠ものがたり」
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写真提供 : 協同組合 飛騨木工連合会「新・飛騨の匠ものがたり」
一三〇〇年の
匠の歴史
養老律令に記された
優れた技術を持つ飛騨の匠
今から約1,300年前、大化の改新によって税制が確立しましたが、飛騨国は優れた木工集団を派遣する代わりに税が免除されることになりました。
1つの国を特定したその規定は全国で唯一、飛騨国のみを対象としたものであり、いかに中央政府が飛騨の匠を造宮・造都に必要としていたかを伺い知ることができます。薬師寺・法隆寺夢殿・東大寺など幾多の神社仏閣の建立に関わり、平城京・平安京の造営に貢献した飛騨の匠。
そのことが現存する資料では養老律令に記述されていますが、大宝律令においても同様の規定があったと考えられています。
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写真提供 : 協同組合 飛騨木工連合会「新・飛騨の匠ものがたり」
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写真提供 : 協同組合 飛騨木工連合会「新・飛騨の匠ものがたり」
飛騨の家具
その始まり
1脚の曲木椅子から
飛騨の家具が始まる
匠制度は平安末期には自然消滅的に終焉したとされています。しかし、造宮・造都で培われた飛騨の匠の技と心は、その後も子々孫々と受け継がれていきました。明治になると飛騨でも近代産業の育成が急務に。明治後期には、森林資源を活かした林業・製材業が発展していき、やがて飛騨の広葉樹であるブナを生かした曲木椅子作りが盛んになっていきます。それは飛騨独自の発展を遂げ、「飛騨の家具」として全国へ知れ渡っていきました。家具の産地は日本にいくつか存在しますが、このように椅子作りから始まっているのは飛騨が唯一とされています。
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伝統の継承と
進化
匠の技を受け継ぎ、
KASHIWAならではを生む。
KASHIWAは飛騨の地で生産することに、誇りと拘りを持ち続けてきました。
長い歴史に育まれてきた飛騨の匠の技と心は、今、KASHIWAの職人に受け継がれ、わたしたちの家具1つひとつに注ぎ込まれています。
そして、単に伝統を継承するだけでなく、現代のモノづくりの手法や考え方を取り入れることで、大切なものを守りながら、家具を使う人にとってより良いの形で家具をお届けできることを目指しています。
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厳選した
最高の木材
美しく長持ちする
最高品質の木材を使用
家具の主材である木材を選定することも、飛騨の匠の伝統技術の1つです。KASHIWAの商品は、適正な管理の元で合法的に伐採され、厳選された高品質の木材のみを取り扱っています。木の反りや狂いが極めて少ない質の高い木材は、軽さと耐久性の両立、手触りの良さ、高いデザイン表現を実現します。
また、乾燥技術も重要な匠の技。良材を選定しても、乾燥の仕方1つで不良材になります。念入りな管理の元、木材に含まれている水分を乾燥で調整。日本の室内環境に適した良質な木材に仕上げています。
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卓越した
木工の技
木の個性を見極め、
その個性を最大限に生かす
天然の無垢材は一つとして同じものがありません。
表面に出てくる木目の表情、切り出し方によって異なる強度など、それぞれが個性を持っています。KASHIWAでは熟練した職人が一枚一枚、木の個性を目で見ながら確認。
そして、木の個性に合わせて組み合わせや並べ方を決めていきます。
また、木の性質を活かし、無駄な木材を出さない「曲げ木」の技術や、0.1mm単位で制御する加工技術、美しい部材を生み出す「ろくろ加工」や座面を立体的に削り出す「座繰り加工」…。
歴史と経験に培われた技で、私たちは木の個性を最大限に生かす家具づくりを続けています。
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日本美を纏う
デザイン
日本の美意識に根差した
本質的な美しさの追求
日本人の美意識は、寺社や庭園に見るように、自然に溶け込み、共生する精神性がもたらすものです。華美、過剰にならない慎ましさを感じるデザインは、永続的な美、流行に流されない本質的な美を生み出します。こうした日本の美意識に根差した美しさを追求するのが、KASHIWAの家具です。普遍的でシンプルな造形に、匠の研ぎ澄まされた見識と技が活かされています。
飛騨デザイン憲章
飛騨デザイン憲章とは、飛騨のランドマークです。
「日本の美飛騨デザイン」というテーマと五つの条文を掲げ、世界に向かって、日本を代表するデザインを発信しています。千数百年もの間、飛騨の匠が脈々と受け継いできた技と魂。現代の匠たちはその伝統を活かし、伝統を超えた更なるモノづくりに挑んでいます。
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空間
コーディネート
家具づくりの先にある
「真の豊かさ」の創造へ
私たちの企業目標は、「豊かな暮らしの創造」です。KASHIWAが考える真の豊かさとは、決してたくさんの物を持つことではありません。自然豊かな日本に生まれた私たちは、うぐいすのさえずりや蝉時雨、そして、四季折々に変化する景色に心を動かされる感性を持っています。そうした感性に耳を傾ける心のゆとりこそが、真の豊かさではないでしょうか。日々の暮らしにおいて、心にゆとりを持つためには住環境を整えることはとても大切なことです。KASHIWAではこうした空間づくりに貢献するため、室内ドアや玄関収納などの建材も手掛けています。
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飛騨の匠の技と心が、家具に宿すもの。
それは、高い品質と
時代に流されないデザイン。
そして、飛騨の暮らしに根付いた
心豊かな暮らし。
KASHIWAは家具づくりを通して、
そのことを一人でも多くの人に
伝えていければと考えています。
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次の、
その次の
世代まで。
その次の
世代まで。